9月 24 2011
COPDの治療について
今日は前回に引き続きCOPD(chronic obstructive pulmonary disease)のお話しです。今日はその中でも治療についてです。
○まずは禁煙です
初期段階の治療は禁煙です。タバコを止めるとたちどころに呼吸状態が良くなると言われていますので、早目に止めていただくのが良いでしょう。

○気管支拡張薬が基本です。
中等度以上のCOPDには気管支拡張薬を処方します。基本的に吸入薬として吸いこんでいただきます。抗コリン薬・β―2刺激薬・メチルキサンチン等があり、これらを併用します。近年では単剤を増量するのではなく、組み合わせて使った方が良いといわれています。商品名として「スピリーバ」と「アドエアー」というものがあります。
○ワクチン接種をしてください
COPDの治療目標として“増悪させない”という考え方で行います。基本的には壊れてしまった肺の構造は元には戻りません。しかし呼吸は直接生命に関係してきます。よってこれ以上悪くさせないことが治療の目標となるのです。
では増悪するのはどんな時でしょうか?
増悪は何らかの感染症を患ったときにみられます。よって出来るだけ感染しないようにするのですが、患者さまの努力だけではやはり限界はあります。
そこでインフルエンザや肺炎球菌ワクチンを接種していただきたいのです。

○最重症は…?
最も重症の場合は在宅酸素療法(HOT)を導入することになります。ちょっとした生活動作でも息切れを起こす場合はやむを得ないでしょう。
また増悪例には気管支拡張薬やステロイドにて対応をします。
今日はCOPDの治療についてのお話しでした。


