10月
31
2011
骨粗鬆症にてビスフォスフォネート製剤を服用されている方は歯科治療、とくに抜歯をする際は注意してください。
口の中は常に色々な物が入ってきていて、不潔な環境です。抜歯すると細菌が歯茎から身体に入ってきて骨を溶かしてしまいます。とくにあごの骨に多く、これを顎骨壊死といいます。
よって抜歯をする際にはこのお薬を一旦お休みする必要があります。

ただし経口で3年以上服用されている方、または抵抗力の弱まっている方は休薬する必要があると日本骨粗鬆症学会や骨代謝学会は提唱しています。なお休薬期間は3カ月となっています。
骨粗鬆症にてビスフォスフォネート製剤を飲まれている方はご注意をお願いたします。
10月
29
2011
海部糖尿病カンファランスを聞いてきました

講演Ⅰ「当院におけるDDP-4阻害薬の使用経験」 講師羽賀糖尿病内科院長羽賀達也先生
講演Ⅱ「2型糖尿病治療薬におけるインクレチン関連薬の位置づけ」
(財)朝日生命成人病研究所 糖尿病代謝内科 治験部長 大西由希子先生
近年発売された糖尿病の新しい薬についてのお話と糖尿病治療全体のお話でした。
10月
28
2011
今日も引き続き慢性閉塞性肺疾患(COPD)についてです。
○依存症にご注意を
COPDに併存する病気には虚血性心疾患・糖尿病・骨粗鬆症・胃潰瘍などが挙げられます。これらの疾患をお持ちの方でタバコを吸う方が、実はCOPDになっていたということもあり、呼吸器に関係する疾患だけに大変な問題となってきています。

○治療法は…?
まず大切なことは禁煙です。とにかくタバコをやめない限りなんともしようがありません。
そして第2に吸入薬を使用することです。吸入ステロイドで気管支を広げるようにすることで呼吸の苦しさが和らぎます。
第3に適度な運動です。息苦しさからついつい安静を保とうとしてしまいますが、そうなると呼吸機能が衰えてしまいます。
第4に栄養です。軽度COPDは肥満が重症にはやせが多いのですが、どちらも良くありません。
第5に風邪をひかないように手洗い・うがいの励行と、インフルエンザや肺炎球菌ワクチンの接種です。風邪をひくと急速悪化し入院治療が必要になることは前回お話しした通りです。そうならないように引かないようにすること、引いたら早めに治療をすることをおすすめします。
2回にわたって慢性閉塞性肺疾患(COPD)についてお話ししてまいりました
10月
26
2011
きょうは慢性閉塞性肺疾患についてのお話です。COPDはタバコが原因で肺の構造が壊れて、呼吸がしづらくなってくる疾患です。
○大変多くの患者さまがいらっしゃいます
COPDは全国で530万人の患者さまがいらっしゃると分かっています。しかし診断が確定しているのはその1割にも満たない状況です。それは診断が確定するのに必要な検査がとても煩雑で、なかなか検査法が浸透しないからです。
○症状は…?
労作時の息切れが主な症状となっています。

これはひどくなると平地を歩いただけで息切れがするほどで、四六時中酸素ボンベが手放せなくなります。
○急速に悪くなることがあります。
この疾患は風邪などをきっかけに重症化して入院しなくてはならなくなることがあります。しかも集中治療室で人工呼吸しながらの入院ということもあります。
またこのような重症化を乗り切って退院しても、入院前より1段階症状が悪くなってしまうことがあります。
10月
25
2011
今日も引き続き新しい降圧薬である選択的レニン阻害薬のお話しです。
○副作用は…?
そもそも全てのお薬には副作用はあります。
そんな中でも、この薬には血中のカリウムやクレアチニンの値が上昇してしまいます。
確かに他の降圧薬でも上昇しますが、長く効くお薬なだけに注意が余計に必要となります。
それは長く効くということは身体の中に長くとどまっていることになりますから、服薬を中止してもなかなか異常がおさまらない可能性はあります。

○薬物相互作用は…?
薬物相互作用とは他に一緒に飲んだ薬が、薬の持っている効果を無くしてしまったり逆に出し過ぎてしまったりすることです。
この選択的レニン阻害薬は、水虫のお薬であるイトラコナゾールや高脂血症のアルトバスタチンによって、効果を出し過ぎてしまうようです。
2回にわたって選択的レニン阻害薬のお話をさせていただきました。
10月
23
2011
今日は昨年日本でも発売なった新しい降圧薬「選択的レニン阻害薬」のお話です。
なおこのブログにて昨日“発売予定”とさせていただきました。お詫びして訂正させていただきます。
○まったく新しい薬です
このお薬は今までの薬と全く違う新しいタイプの薬です。体内のレニンという物質の働きを阻害する役目を持ちます。このレニンとは血圧を上げるように指令する物質で、これをブロックするのです。

○長く効くお薬です
このお薬の特徴として“長く効く”という作用があります。よって患者さまから「時々飲み忘れる」というお話を聞きますが、1度くらい忘れても効果が落ちないということになります。
○服用方法に注意が必要です
この薬は食事の影響を受けやすいという弱点があります。
よって空腹時に飲んでいただき、かつ飲んだ後は食事まで十分に時間をとっていただく必要があるのです。
ただしある程度長く服用して降圧効果が一定してきたら、食事はあまり気にしなくていいと言われています。
次回は副作用や薬物相互作用に関してのお話しです。
10月
21
2011
小牧市医師会生涯教育研修会「骨粗鬆症の薬物治療-ガイドラインをふまえて-」

演者独立行政法人国立長寿医療センター臨床研究推進部長 細井孝之先生
を受講してきました。最近生活習慣病との関連もあると言われる骨粗鬆症のお話しで、大変実りのある時間でした。
10月
19
2011
尾張北西部糖尿病フォーラムー最新の糖尿病治療~シタグリプチンの使用経験からみたDDP‐4阻害薬の効果的な使い方を含めて~
演者厚生連尾西病院 内分泌代謝科 部長 大河内昌弘先生
を受講してきました。
近年発売なったDDP‐4阻害薬を含めた現在の糖尿病治療についてかなり豊富な内容の会でした。
10月
19
2011
中川区や津島市でインフルエンザが早くも出てきているようです。蟹江町民の方々は早急にワクチンを接種されることをお勧めします。
なお子どもさんは2回接種となっております。1回接種後3~6週間あけるのが一番効果が高いと言われています。
昨今は色々ワクチンがあり接種スケジュールを立てるのが大変だと思いますが、この冬のお子さんのためそして将来に合併症を残さないため、頑張っていただきたいものです。
10月
18
2011
春日井市講演会「より良い骨折予防効果を目指した骨粗鬆症治療~生活習慣病との関わりも含めて~」に出席してきました。

近年では骨粗鬆症に週1回または月1回飲めばよい薬が登場し、患者さまのご希望に沿った治療が可能になったこと。骨粗鬆症には生活習慣病との因果関係があるのではないかと現在注目されていることを中心としたお話しでした。