10月
31
2013
今日は帯状疱疹についてのお話です。
〇帯状疱疹の特徴
帯状疱疹とは身体の左右どちらか一方に、ピリピリ・チクチク刺すような痛みと、これに続いて赤い斑点と小さな水ぶくれが帯状表れる疾患です。
帯状疱疹はかつて子どものころにかかった水ぼうそうのウイルスが身体の中で生き続けていて(潜伏感染)、加齢や過度のストレスなどによりそのウイルスを抑え込みきれなくなると再び活動してきてしまいます。その結果、神経を伝わって皮膚に到達し、帯状疱疹という病気が引き起こされるのです。
〇発症するのは…?
60歳代を中心に、50~70歳代に多くみられます。しかし、過度のストレスも原因となるため、若い年代にも発症することは決して珍しいことではありません。
また、帯状疱疹は通常生涯1度しか発症しません。ただし、著しく免疫機能が低下した方には再発することがあります。
〇どこにできるのでしょうか…?
身体の左右どちらか一方の神経に沿って症状が表れます。
その中でも胸から背中にかけて多くみられ、全体の半数以上が上半身に発症します。
〇皮膚症状の経過
帯状疱疹の症状経過は…
① 赤い斑点の後にあらわれる数日から1週間前から、皮膚の違和感やピリピリ感などの神経痛を伴うことがあります。この痛みは皮膚と神経両方でウイルスが増殖し炎症が起こっているためで、強い痛みとなります。
② その後、強い痛みを伴い、身体の片側の神経に沿って帯状にやや盛り上がった赤い斑点があらわれます。軽度の発熱やリンパ節の腫れなどがみられることもあります。
③ 続いて赤い斑点上に水ぶくれが表れます。水ぶくれは粟粒大~小豆大ほどの大きさで中央部にくぼみが見られます。そして水ぶくれは破れてただれた状態となり、かさぶたへと変わります。
④ 皮膚症状が治った後も、後遺症として帯状疱疹後神経痛が残ることがあります。
今日は帯状疱疹についてのお話しでした。
10月
31
2013
RSウイルスが多いです
先週に続いて多くなっています。RSウイルスは冬季に多くみられる感染症ですが、乳幼児に『細気管支炎』を引き起こします。細気管支炎にかかると入院が必要になるケースが多くあります。くれぐれもご注意ください。
他には感染性胃腸炎・溶連菌感染症なども見られています。
10月
24
2013
RSウイルスが依然流行中です。
いわゆる“風邪”の原因ウイルスの一つであるRSウイルスが流行中です。
感染性胃腸炎が多くなってきました!
季節的なことから考えると、ノロウイルスかと思われます。これから本格的にノロウイルスが流行するシーズンに突入していきます。
丁寧な「うがい・手洗い」をお願いいたします。
10月
20
2013
今日は正常眼圧緑内障という病気についてのお話しです。
近年、失明の原因の第1位である緑内障(…白内障ではないのです!)のうち、眼圧が正常のまま進行する正常眼圧緑内障についてのお話を進めていこうと思います。
〇概略を教えてください
通常、眼圧は10~21mmHgほどですが、緑内障は眼圧が上がることで視神経に影響が起こり、失明につながっていく病気でした。しかし、眼圧が正常でも同じように進行し、失明につながる病気が正常眼圧緑内障です。
40歳以上の5~6%は緑内障を患っているというデーターがありますが、その中に7~8割程度が正常眼圧緑内障であるといわれています。
つまり、100人のうち3~4人は“何の原因かもわからないまま、失明の危機にさらされている”という状況なのです。
〇症状は…?
最初、自覚症状はまったくありません。そして、かなり進行してきた時点で視野が欠けるとか見えなくなってきたといった症状が現れます。
失明につながる病気が何の自覚症状も無く進行するとは大変恐ろしいですね。40歳以上の方には定期検診を受けていただいて、しっかりチェックをしていただきたものです。
〇病院ではどんなことをするのでしょう?
眼圧は関係ないと言いつつも、まずは眼圧を測定していただきます。
そのうえで眼底検査を実施いたします。これは眼の網膜を見る検査です。緑内障では網膜に病的変化があらわれるので、見えにくくなるという症状が出るのです。
〇治療法は…?
まずは眼圧のコントロールを行います。“正常”眼圧緑内障なので必要ないように思われるかもしれませんが、もともとの眼圧より30%ほど下げることで進行を食い止めたり遅らせたりすることができます。一般的な正常値より低めに設定するという事です。
ほかにはβ―ブロッカーやプロスタグランジンなどの点眼液を使うことがあります。これは血流を多くする効果がある薬で、網膜に血液を多く供給することを目的とします。
最後に、正常眼圧緑内障は症状が自覚しないまま進行し、失明の危険がある疾患です。
しっかり健康診断などを受けていただくことをお勧めいたします。
10月
19
2013
すでに報道などでご承知かと思いますが、先天性風疹症候群は昨年の3.5倍に上っています。
先天性風疹症候群は妊娠早期の女性が風疹に感染すると、胎児に難聴・白内障・心臓の構造異常などを起こす恐ろしい疾患です。
ワクチンを接種していれば感染する可能性は極めて少なくなります。何の責任もない赤ちゃんがこのような重大な後遺症に苦しむことのないように、お父さんお母さん方にはしっかり対応していただきたいと思います
10月
18
2013
RSウイルス増加中です!
乳児の細気管支炎の原因であるRSウイルスが増加しています。乳児が感染すると重症化しやすいので、気を付けていただきたいと思います。
その他、アデノウイルスや感染性胃腸炎がみられています。
10月
09
2013
今日は過活動性膀胱とその治療薬についてのお話しです
〇過活動性膀胱とは…?
過活動性膀胱とはとくに高齢者に多い疾患で、病的に“おしっこがしたくなる”という感覚を訴える病気です。
多くの訴えが夜間就寝中の尿意で、この疾患の方でトイレに複数回起きるという方はざらにみえます。
〇夜間頻尿のメカニズムは?
過活動性膀胱の中でもとくに患者様を悩ませるのが、夜間頻尿です。
これは二つのメカニズムがあり、ひとつは過活動性膀胱の原因である膀胱が勝手に収縮をしてしまい尿が溜まったと勘違いしたことによっておこる、もう一つは夜間尿量産生が増加することで起こります。
〇治療の方向性は…
抗コリン薬というカテゴリーのお薬が有効とされています。
その中でもイミダフェナシンやトルテロジンといったお薬は、夜間頻尿の二つのメカニズム両方に効果が確認されております。
〇効果は…?
だいたい6割くらいの方にしか効果がないというのが、このお薬の残念なところです。
ただし、近年水分を多くとることが良いというように言われていて、それを実行している方が多くみえます。そのような方にライフスタイルの見直しをしていただくことも、治療の一環として有効だと言えます。
今回は過活動性膀胱についてのお話しでした。
10月
08
2013
手足口病が終息してきました
3か月にわたり流行していた手足口病が、警報終息基準値以下となりました!
RSウイルス・ムンプス(おたふく)流行中です
いずれも幼稚園・保育園にて流行しているようです。ご注意ください。
10月
01
2013
手足口病は依然続いているようです
警報終息基準値を超えている状況が続いています。しかし、診察室で受ける印象では、やや減少傾向にもあるような気がします。
その他感染性胃腸炎などが目立って報告が上がっています。ご注意ください。
気管支喘息が多く発生しています。
涼しくなってきたせいか、気管支喘息の方が来院されています。持病としてお持ちの方は、くれぐれもお気を付けいただきますようお願いいたします