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8月 08 2010

慢性疲労症候群…疲労は時として病気でもあるのです。

10:09 PM ブログ

日常生活が困難になるほどの疲労感がつづいている・・・もしあなたそのような症状なら、慢性疲労症候群という病気かもしれません。疲労はだれでも感じることですが、度が過ぎる場合は病気と認定されます。
今日はその慢性疲労症候群という聞きなれない病気のお話です。

○慢性疲労症候群は身近な病気です
 慢性疲労症候群は人口1000人あたり2.6人くらいいるといわれています。これはかなり多い数字と思われます。ただし原因や病気の本態というものが不明で、治療法もこれといったものが無いのが現状です。

○診断するには…
 さて、自分も慢性疲労症候群では…?と思われた方もみえるのではないでしょうか?日本慢性疲労学会が診断基準を出しています。現在はこれに沿って診断されることになっていますので、疑われている方は一度医療機関に問い合わせるのがいいと思われます。

○しかし…他の病気も疑ってみなければなりません
 では疲労感が強いからといってこの疾患と決めつけていいのでしょうか?疲労感を呈する病気としましてはうつ病、肝臓疾患など様々な病気があります。当然治療法が変わってきますので、しっかり見極めねばなりません。やはりしっかりと診察・検査をされるのがいいでしょう。

○もう一つ厄介なことが…
 しかし診断する上でもう一つ厄介なことがあるのです。
それは近年イギリスから提唱されている『機能性身体障害(FSS:functional somatic syndrome』という概念です。これは身体診察や検査をしっかり行っても器質的な疾患の存在が証明できないと定義づけられています。慢性疲労症候群はまさにこれにあてはまり、慢性疲労症候群と区別が必要な線維筋痛症もこのカテゴリーに入ってしまいます。
患者様にしっかり対応させていただくためには、とても難しい状況のまま研究が止まっているという現状なのです。

○治療法は…?
 現在慢性疲労症候群に対する抜本的な治療法はないのが現状です。症状に合わせて対応する“対症療法”が基本になっています。

このように見てくると、まだまだ中々アプローチしづらい疾患といえると思います。患者様にとっては大変な状況ですが、あきらめずに医療機関に受信していただくしかないようです。

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