2月 20 2010
おむつかぶれ~みんなが一度は通る道~
おむつかぶれという言葉は一般によくよく浸透していると思われます。それだけ一般的といえ、現に誰もが一度は体験するといわれています。
○原因は…?
原因はおむつの内部の湿気とおむつでこすれることです。湿気とは当然おしっこやうんちによるもので、その湿気によりふやけた皮膚がむつにこすれて皮膚に傷がつきます。そこへ先ほどのおしっこに含まれるアンモニアやうんちに含まれる酵素が刺激になって発赤を起こすのです。
○下痢のときほどご注意を
お子様が下痢をしているときほど要注意です。下痢は当然水分が多いためより湿気が強く、また食べ物が消化しきれていないまま出てくるので酵素をより多く含んでいます。
また、おむつが吸収するより早く周辺に広がるので、より広範囲の皮膚炎になる可能性が考えられます。
つまり下痢の時ほどおむつかぶれを起こしやすい環境にあるといえるでしょう。
○治療法と生活指導
生活指導
なににもまして、おむつをこまめに取り替えることが大切です。長時間のつけっぱなしは皮膚が蒸せたことになります。夏などは濡れていなくてもおむつをはずして空気にさらすことをしましょう。
汚れたお尻を拭く際には優しく拭き取ることが重要です。こすれて皮膚を傷つけることがあるからです。ぬるま湯に濡らしたガーゼやティッシュ、オリーブ油を浸した綿花などを使うのが良いでしょう。可能であればぬるまゆで座浴(おしりをたらいに浸す)かシャワーで洗い流すのが最適です。
洗った後はよくよく乾燥させることです。夏ならしばらくおむつをつけないようにするのも良いでしょう。ワセリンなどを塗っておくのも良いでしょう。
治療法
すでにおむつかぶれになってしまっている場合、軽い発赤くらいならば亜鉛華軟膏・白色ワセリン・アズノール軟膏・コンベック軟膏をおむつ替えの際に塗るとよいでしょう。
発赤が強かったりびらんになったりしている場合、弱いステロイド(キンダベート軟膏・ロコイド軟膏など)を塗ります。
○ここでひとつ注意点が…
これらの注意点を守っても、下痢が続けばなかなか治らないものです。その際はおむつかぶれの治療とともに、なぜ下痢が止まらないのか?を考えて医療機関に相談してください。母乳や離乳食のアレルギーや消化管疾患などが隠れていることもあります。