4月 29 2011
生物学的製剤の適用のお話し
今日は前回に続き、関節リウマチの生物学的製剤のお話です。主に薬の“適応”と“副作用”のお話です。
○従来のお薬で効果が乏しい方に適応です
生物学的製剤は従来からある経口で飲むお薬でコントロールが難しくなった方に適応があります。メトトレキサートというお薬を3カ月以上飲んでいただいた患者さまで、例えば何関節も腫れが残っているとか血液検査上で炎症反応が鎮静化しない方、レントゲンで関節破壊がどんどん進行しているのが判る方などです。
○メトトレキサートとの併用が一般的です
生物学的製剤はメトトレキサートとの併用が必要です。これは併用した方がスイッチしてしまった場合より治療成績が良いからです。ただし4種類のうちでIL-6をターゲットにした製剤だけは併用しなくても効果があることが判っています。
○治療の副作用は…?
この治療の副作用は大きく分けて2つあります。
ひとつは治療に対するアレルギー反応です。発熱・嘔気・頭痛・じんましんなどの全身反応が起こることがあります。
もうひとつは治療のターゲットがヒトの免疫系ゆえに、逆に免疫機能が弱まって感染症にかかりやすくなることが挙げられます。
新しい治療にも弱点はあります。効果と弱点を考えながら、治療法を選択する必要があるようでうs。
