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3月 03 2010

慢性痛に使用する薬剤

2:14 PM ブログ

三環系抗うつ薬
疼痛を軽減する根拠が明らかな三環系抗うつ薬は、アミトリプチリン・ノルトリプチリンである。高齢者では10~20mg/日から開始して、痛みが軽減するまで3~4日かかり、しっかり軽減するまで増量し続ける。不十分な投与量では効果は期待できない。
副作用として傾眠・ふらつき・排尿障害・便秘などがある。ゆえに眠前1回投与となり、不眠を訴える患者には都合が良い。しかし、前立腺肥大、閉塞隅角緑内障、心筋梗塞の回復期の患者には投与はしない。

抗てんかん薬
ガバペンチン・pregabalin・バルプロ酸・カルバマゼピン・ラモトリギンなどがある。近年使用頻度が高くなっているガバペンチンは400~600mg/日から開始し2400mg/日まで増量可能とされている。副作用に傾眠・ふらつきがあり個人差も多い。
バルプロ酸は400mg/日から開始し1200mg/日まで増量を考慮する。副作用に傾眠・ふらつきがある。

オピオイド鎮痛薬
近年オピオイドの慢性痛に対する効果が立証され、使用することが多くなってきた。しかし、高容量の長期間使用で免疫能の低下などの副作用があるため、モルヒネ換算で180mg/日以下にすることが望ましいとされている。また麻薬ゆえ様々な規制があり、面倒な他つづきが必要である。

その他の薬剤
三環系抗うつ薬のイミプラミン・クロミプラミンなど、四件系抗うつ薬のマプロチリンなど、選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI)のパリキセチン・フルボキサミンなど、セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬(SNRI)のミルナシプランがある。抗不整脈薬はメキシレチン・フレカイニドが経口可能である。NMDA受容体拮抗薬はイフェンプロジル・デキストロメトルファンがある。
ただし、慢性痛に対する効果がはっきりと証明されているものはあまりない。

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