9月
15
2011
今日は高齢者の肺炎球菌ワクチンについてのお話しです。
○肺炎球菌ワクチンとは…?
肺炎球菌ワクチンとは肺炎の原因菌の中でも多数派である肺炎球菌という細菌から身体を守るワクチンです。

○どんな時に肺炎にかかりやすいのでしょうか?
高齢になり免疫能力が落ちてくると、いろいろな細菌・ウイルスに抵抗しきれなくなってきます。数多の細菌・ウイルスのなかでも呼吸器に関係するものは直接命に関係してきます。そのため肺炎球菌は予防しておきたい細菌となるのです。
それに加え、糖尿病や高血圧などの基礎疾患、あるいは閉塞性呼吸器疾患・喘息などの直接呼吸器に持病を持っている方は抵抗力が弱いので、なおさら接種された方が良いと思われます。
○65歳以上を対象とします
日本呼吸器学会は65歳以上の方ならどなたでも接種することを勧めています。
そして1度接種すると5年間は打たなくてもよく、5年後に再接種となります。これはとても経済的です。
今日は高齢者の肺炎球菌ワクチンのお話しでした。
9月
14
2011
今日は男性の更年期障害についてのお話しです。最近うつ病について盛んに世間では色々な情報が出回っています。しかしうつ病とは“うつ症状を呈する病気”であって、うつ症状を持つ病気は他にもたくさんあります。
今日はその中でもあまり知られていない男性更年期のお話です。

○男性更年期の症状は…?
男性更年期の症状は“うつ”“ほてり”“発汗”“勃起障害”と血液検査にてテストしてロンという男性ホルモンが少なくなる状態とされています。
○どのように診断するのでしょうか?
うつやほてりといった症状がある場合でも、やはり血液検査をしなくては確定できません。先ほど記しましたようにうつ症状を持つ病気はほかにもあるからです。
しかも血液検査は朝測定され、“フリーテストステロン”というテストステロンの一種を測定します。朝測定する理由は、朝が一番高い値を示すからです。

○具体的治療の方針は…?
治療方法はテストステロンの筋肉注射をします。当然勃起障害が治療対象になることは間違いありません。
しかし社会生活上ではうつ症状の方が深刻です。それは一歩間違えば自殺につながるからです。よってテストステロンでうつ病を治しに行くといった感覚で治療をします。
○治療スケジュールと注意点は?
エナント酸テストステロンを筋肉注射で投与します。125mgを2週間置きまたは250mgを3~4週間置きに行います。
なおこの治療前に前立腺PSAという血液検査を受けていただく必要があります。
男性ホルモンは前立腺がんの危険を増大するので、すでに前立腺に異常があれば投与できません。また治療開始後も定期的に血液検査をしていただかなくてはなりません。
今日は男性更年期のお話をさせていただきました。
9月
11
2011
きょうはアトピー性皮膚炎の外用療法(ぬり薬)の使用に際してのコツや注意点についてのお話です。
○ステロイド外用薬の選択法
ステロイド外用薬は症状・年齢・部位をかんがみて使い分けをします。ステロイド外用薬は5段階の強さに設定されており、それらを使い分けするのです。
また副作用を心配して控え目に塗る方やランクの低いステロイドを使用する方が良いのではとお考えになられる方も多いのですが、その多くが十分な効果を認められないのでしっかりしたものをしっかり塗るのが良いと思われます。

ただし顔面についてはマイルドな物から注意深く使っていかなくてはなりません。
それは顔面はステロイド吸収率が高いため、効果よりも副作用の方が出かねないためです。
また、痒疹型や貨幣状湿疹型および掌蹠の慢性難治性の病変は最高濃度のステロイドを使用します。
○ステロイド外用薬の塗り方
では外用薬はどのように塗ればいいのでしょうか?
重症例は1日2回朝と入浴後に塗っていただきます。しかし、それ以外の方は日々の忙しさもあってなかなか2回というわけにはいかないのが実情であることをかんがみて良いと思います。

また塗る量というのも問題になってきます。
人差し指の先端から第1関節までを、5mm径の軟膏チューブから押し出した量を約0.5gと計算します。これを1単位として身体の部位にあった単位数だけ塗るのです。
上記はすべてアトピー性皮膚炎診療ガイドライン2009に記載されており、これをもとに治療していただくのが良いと思われます。
9月
09
2011
今日もMRワクチンのお話しです。今日はワクチン接種後の心構えについてです
○ワクチンの成功率は…?
ワクチン成功率は95%です。となると残りの5%は…?となりますね。
この方々はどうしても感染してしまうことになります。麻疹・風疹両方に感染してしまいます。ここで問題なのは妊婦が感染することです。おなかの赤ちゃんにたいへんな後遺症を残しかねないので、女の子はとくにしっかり抗体があるかどうかを見極めなくてはなりません。

○抗体検査をしましょう
ではどうしたら麻疹・風疹ワクチンで無事抗体がついたかどうかわかるのでしょうか?
それは接種後2カ月後に血液で抗体検査をすることがその解決になります。
風疹はHI抗体価で女性の場合32~64倍、男性で16倍必要です。いっぽう麻疹は同じくHI法で男女とも8倍以上必要です。年長児や成人はNT法で4倍以上となっています。

○次のワクチンは
MRワクチンは次のワクチン接種まで4週間以上間隔を開けなくてはなりません。
4週間以上あけて、次はおたふくや水痘のワクチンを接種していただくのが良いでしょう。
これまで3回にわたってMRワクチンのお話をさせていただきました。
9月
08
2011
今日は前回に引き続き、MRワクチンの注意事項についてです
特に今日は接種当日気をつけることをお話しします。
○接種当日気をつけること
接種当日は激しい運動は避けてください。入浴は3時間ほどあけていただければ入ってもかまいません。
また明日に関しては熱もなく体調が良ければ、普段通りの生活に戻っていただいて構いません。

○特に気をつけてほしいこと
予防接種には時としてその副反応が出ることがあります。
1週間から10日後くらいに発熱や発疹が出る場合があります。これは確立として20%位の方に起こる、いわばよくある副反応です。一両日中に改善するので心配ありません。
そして他人に感染させることもありません。

ただし5日以内の発熱や、2日間以上続く発熱がある場合は診察においで下さい。
もちろんたまたま同時期に風邪をひいていることも考えられますが、いずれにせよ診察させていただいた方が良いと思われます。
次回は接種後のことについてです。
9月
07
2011

今日はMRワクチンのことについてのお話です。
接種するまえに気をつけること…
○卵アレルギーがある方
卵アレルギーがある方、あるいはその心配がある方は卵製品を食べた時のことについて詳しくお話を聞かせていただきます。そのうえで卵アレルギー検査をします。

そして検査結果によっては接種の中止や、より高度の医療が行える専門機関にておこなっていただきます。
またワクチンの希釈液で皮内テストをさせていただいた後に接種させていただくこともあります。
○熱性けいれんのある方
熱性けいれんの既往が本人や兄弟、両親に有る場合はお申し付けください。
発熱時の対応をしっかりしておかないといけません。
○すでに感染の可能性がある場合
麻疹や風疹の児童とここ1~2週間以内に接触をして感染が疑われる場合、接種しても発症してしまいます。しかし、軽症に抑えられる可能性が高いです。
9月
06
2011
今日はアトピー性皮膚炎の外用療法についてのお話です。
○基本的な方針は…?
皮疹のある部位にはステロイド外用薬(塗り薬)もしくはタクロリムス軟膏を塗布し、炎症を改善して皮疹を消失させます。これを寛解導入療法といいます。
そしてその後は保湿剤を塗布して皮疹のない状態を維持するよう努めます。これを寛解維持療法といいます。

○外用薬はどのように使うのでしょうか?
外用薬は1日2回塗布します。その際皮膚の清潔を保つことも大切な治療のひとつです。
また皮疹を生じたことがある部位には、寛解維持期で無疹状態であっても保湿剤を塗布して予防治療を続ける必要があります。

○寛解維持期の治療
患者さまは当然、寛解維持期を長く保ちたいということになります。
寛解維持期の治療には2つの考え方があります。ひとつは皮疹が生じた時にだけステロイド外用薬タクロリムスを塗布するreactiveな治療法と、皮疹が生じる前に一定の間隔で間欠塗布するproactiveな方法です。
簡単にいいますと、軽症アトピーには前者を重症には後者の考え方を用いて治療に当たるのが良いとされています。
今日はアトピー性皮膚炎の外用薬治療の基本的な方針のお話でした。
9月
01
2011
アトピー性皮膚炎を心配したお母さんが、子どもさんに血液検査をしてほしいという依頼をよくされます。そこで検査をすると陽性反応を示す食品が浮かび上がってくることがあります。

しかし、そこで“この食品がいけないんだ!”と決めつけてはいけません。
必ずしもそれが真犯人とは限らないのです。現にいくつも陽性反応を示す場合があります。
それらすべてが犯人とは思いにくいのではないでしょうか?
今日は食物アレルギーの関与するアトピー性皮膚炎のお話しです。
○どんな時に食物除去すればいいの?
『食物アレルギーの診療の手引き』によると“乳児のアトピー性皮膚炎患者に対しては、スキンケアや標準的な薬物療法(ステロイド外用薬を含む)を行っていても改善しないか、改善しても授乳中の母親もしくは本人が該当食品を食べた時に、皮膚状態が悪化する場合”とあります。

この時期は卵が原因であることが多いのですが、検査で陽性でも“ウチの子もか!”と早合点してはいけません。治療をしてみて効果が乏しい時に初めて摂食制限をすればいいのです。
○原因が判ったら…
いっぽう原因食物が判ったら、本人と授乳中の場合はお母さんの摂取制限をしなくてはなりません。そして適切な治療を行っていくことで、また食べられるようになります。
それはアレルギーは成長の過程で卒業するのからです。

半年に1度程度血液検査をしていただいて、陰性になったら火の通った該当食物から順位食べていき、最終的に生で食べます。そのようなステップを段階的に踏んでいくことで、周囲の科tのように食べれるようになるのです。