7月 26 2011
結核治療のお話し
今日は結核治療のお話をいたします。
○多剤併用療法です
結核の治療は多剤併用療法です。これを6~9カ月と長期にわたり行います。
しかし昔との大きな違いは長期の入院を必ずしも必要としないということです。
喀痰検査で菌を排出していないことが判った場合は、なにも入院の必要までありません。退院して自宅にて療養していただくことになります。
ただし薬の服用は続けていただかなくてはなりません。中断によって結核の再燃が起こったり、いい加減な服用で耐性化を招いたりします。
そこで直接監視下療法(DOT:directly observed therapy)となります。これは読んで字のごとくで、係員が見ているところで薬を服用してもらうというものです。それは患者さまが退院しているときも同様で、係員がお家までうかがって飲むところを監視するというものです。
○新薬が最終段階に入りました
結核に対する新薬の治験が最終段階に入っているようです。この薬は治療期間の短縮が期待できるもので、大変に期待されている薬です。
今日は結核の治療についてのお話しでした。