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7月 17th, 2011

7月 17 2011

認知症の発症・進行の予防

今日は認知症の発症・進行の予防と治療についてのお話です。

○具体的な方法は?
 1、有酸素運動
 2、知的活動の習慣化
 3、生活習慣病の予防および良好な管理
 4、認知機能、生活機能の評価に基づく適切な自立支援と医療連携
 5、地域市民への認知症に関する啓発
です。そのなかでも1,2,3は家族やご自身の努力で出来そうなものですね。
なお高血圧と認知症に関連があると言われ始めていることは特筆に値することだと思います。

○治療薬を積極的に使っていきます
 現在日本では数種類の認知症治療薬があります。
このいずれも軽症認知症に使うことで効果を発揮します。それは厳密に言うと治療をする薬ではなく、進行を遅らせる薬だからです。現在のスタンダード治療は軽度認知障害の段階で積極的に薬を使っていこうという方向性です。と同時に生活習慣病のコントロールや生活態度の改善も行っていくのがトータルで見た治療ということになります。

以上のように、認知症は“いかに早く察知して、疑わしい場合はちゅうちょなく薬を飲み始め、生活習慣の改善を図る”というのが正しいようです。

7月 17 2011

高血圧治療の実際…配合剤が一般化しています

 今日は最近の高血圧の診療のお話しをします。
もうすでに服用している方も見えると思いますが、近年は日本でもタイプの違う降圧薬2剤を1つに合体した薬が登場してきました。いままで2剤飲む必要があったのが1剤になったので面倒が減ったわけです。例えていうならば、カレーとライスを合わせて“カレーライス”として食べるようなものだと理解してください。
今日はその配合剤のお話です。

○ARBと利尿薬の配合剤
 最初に登場した配合剤として血管を広げることによって降圧をはかるARBというカテゴリーの薬と、尿を多く出すことで降圧を図る利尿薬が合わさった薬があります。
この薬は日本高血圧学会が2009年に出した“高血圧診療ガイドライン”という指針にも推奨されている薬です。この2剤を組み合わせることで循環血液量が多いような状況の方、つまり肺に血液がたまっていたり身体に浮腫が出来てしまったりしている方に適しています。また血液量が多いと血管の塊の様な臓器である腎臓に負担がかかります。これを尿として出すことで腎臓の負担を減らすのです。
以上のような身体の特性がある方は胸レントゲンや尿のタンパクの確認をさせていただきます。

○ARBとCCBの配合剤
 次に登場したのがARBとARBとは別のメカニズムで血管を広げるCCBというカテゴリーの配合剤です。
この薬は動脈硬化があって脳や心臓に血液が廻りにくいというリスクがある方や、糖尿病・メタボリックの方には良いと言われています。

今日は配合剤の簡単な使い分けのお話しをしました。次回は減塩と降圧剤のお話です。

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