10月
14
2010
今日は腰部脊柱管狭窄症の最新の知見を紹介いたします。
最近、動けなくなって寝たきりになることが結局は寿命を縮める元になることが、はっきりとわかってきました。そのなかでも腰部脊柱管狭窄症は足腰が立たなくなる大きな原因のひとつであり、とても重要視せねばならない疾患となっています。
○特徴的な症状があります
脊柱管狭窄症には特徴的な症状があります。これは「歩いているとだんだん痛くなって、しばらくかがんだり前かがみになっていると楽になる」というものです。これを間欠性跛行といい、この疾患に特徴的といえます。
また、立っている姿勢や背中を反らせる姿勢をとると、痛みが増すという現象が起こります。そしてもう一つは身体を前かがみにすると痛みを感じない、よって座っている姿勢が一番楽だという現象です。
○脚の血管の病気と間違えないように…
先ほど間欠性跛行が特徴的な症状と言いました。しかし、実はこの症状を表す疾患がもう一つあります。脚の方に行く血管が詰まる病気で間欠性跛行を呈します。
しかもこれらの病気を患う年代がよく似ているために、どちらの病気が原因なのかしっかり区別をする必要があります。
○手術は必要でしょうか…?
脊柱管狭窄症といいますと、以前にみのもんたさんが手術を受けられたことが大々的に放映され、話題となりました。その結果この病気は手術をするものだという先入観がはびこってしまった感があります。
脊柱管狭窄症は手術が必須の病気なのでしょうか?
じつはそんな事はありません。
一般に脊柱管狭窄症はあわてて手術をする必要はない、ゆっくり時間をかけて見極めていけばいいといわれている疾患です。
今回は脊柱管狭窄症の症状を中心にお話をしました。次回は具体的な治療のお話です。
10月
13
2010
きょうは脊髄小脳変性症についてのお話しです。脊髄小脳変性症といってもなかなかなじみの薄い病気ですが、ひとたび発症すると日常生活にも影響する大変怖い病気です。
○このような方に発症します
現在日本国内には脊髄小脳変性症の方は2万3000人くらい、いらっしゃるそうです。
その内訳は中年以降の方が多く、遺伝が関係すると思われる方は3割くらいで、そうでない方は7割くらいと言われています。
○脳内にたんぱく質が溜まります
では、どのようなことが身体の中で起こっているのでしょうか?
脊髄小脳変性症は脳内で特殊なたんぱくが溜まってしまうことが、脳の正常な働きを妨げて様々な症状を起こすとされています。脳の中に本来ないはずのものがあれば何某かの異常が出てくるというのは、なんとなく理解できますよね。
○いろいろな症状が起こってきます
次に、からだに起こってくる症状にどのようなものがあるでしょうか?
まず代表的なものに“ふらつき”があります。それは立っているときにバランスが取れなくなり、まわりの方が見ていると歩いている姿が危なっかしく感じます。その結果足を広げて立つことで、からだをなんとか支えようとされます。このような行動をされます。
これは代表的な症状です。
○他の症状は…?
ほかにも体が硬直したような、ロボットのようなぎこちない動きをされたりします。これを錐体外路症状といい、パーキンソン病の時に同じ様子をとります。
また、寝ていたり座っている状態から立ち上がった時に立ちくらみが生じることがあります。これを起立性低血圧といい、自律神経が侵されたために起こってくる症状です。
○治療法は…
治療法ですが、残念ながら根本的に直すという治療法はありません。ただ、ふらつきに対する対症療法として経口薬や注射薬があります。これらを使って症状を誤魔化しごまかししていくしかないのです。
今日は脊髄小脳変性症についてのお話でした。
10月
12
2010
今日はドライマウスの治療法のお話です。
○原因疾患の治療が大切です。
原因がはっきりしている場合は、やはり原因となる疾患の治療が大切です。
また原因不明の場合は人工唾液を補充するという対症療法にでます。
○予防策はあるのでしょうか?
まずは色々な病気を抱えてらっしゃる方は、そのコントロールがうまくいっているかどうかをしかり把握することです。そのうえでストレスなく健康に生活をされるといいでしょう。
また口の中の粘膜をマッサージするといいと言われています。これは多くの患者さまから効果のある方法として伺った対処法です。
2回にわたってドライマウス(唾液分泌不全)についてお話してきました。
10月
10
2010
最近高齢者の方から“不自然に口が渇く”という訴えを聞くことがあります。口腔乾燥症、ドライマウスという名前で呼ばれている疾患です。
今日はドライマウスのお話です。
○原因は身近な疾患原因のことがあるようです
最近の高齢者の方のこのような訴えについては、原因が糖尿病・腎臓疾患・貧血といった病気から、自己免疫疾患といってリュウマチの仲間に入る病気であったりします。
また、最近老人性うつ病がクローズアップされてきていますが、うつ病薬もドライマウスに一役買ってしまうようです。
もうひとつは夜、口を開けて寝ていないか?ということです。どうやら70~80歳の方に口を開けて寝る方が多いようです。これも原因であるとされています。意外なところにも原因があるのですね。
○いろいろなお聞きすることがあるようです
では診察をどのようにもっていくか、というお話です。
まずはお口の中を見せていただきます。お口の中が赤かったり光沢があったり、またカビが生えて白っぽくなったりしている場合があります。
次にどんな病気をすでに患っておられるか、お聞きします。それに伴って高齢のかたは色々とお薬を飲んでおられることが多いので、それも教えていただきます。
○原因が特定されにくい場合もあります
次に検査をさせていただきます。
唾液の分泌量を測らせていただきます。また糖尿病などの病気をお持ちの方は、しっかりコントロールできているか、いま一度検査をさせていただきます。
しかし、これでも原因が分かりにくい場合があります。歳をとってくると誰しも唾液の量は減ってくるものです。またストレスも唾液分泌を減らすといわれ、このような場合検査をさせていただいてもなかなか原因から診断がつきにくくなるようです。
○典型的な症状は・・?
ここで典型的な症状について、再度まとめてみましょう
先ほどのお話いがいにもビスケットが食べにくいとか、そもそも味が変わってしまったということをおっしゃる方がみえます。
しかし最も多いのは“口の中の痛み”です。
今日は高齢者のドライマウスの症状・診断についてのお話でした。次回は治療法を中心にお話しします。
10月
08
2010
前回は痔の手術治療のお話を中心にしてきました。今回は薬物治療のお話です。
○軟膏と坐薬があります
薬物治療は軟膏と坐薬の両方があります。好みで使い分けていただいてもかまわないのですが、基本的には肛門の奥の方に出来た痔には坐薬を、入口付近にできた場合は軟膏をお勧めします。
○漢方薬という選択肢があります
漢方薬のうち乙字湯というものがあります。これは痔に有効であることがいわれています。
○しっかりケアが基本です
痔を患ってしまわれた方は治療以外にもしっかりとしたケアが大切です。おしりにもやさしくお手入れということです。
具体的には辛い物を食べた日や薬を飲んで便秘になりやすい日には、予防的に軟膏・坐薬を使っておくことや、入浴の際に少し洗ってあげることで清潔を保つといったことです。
以上のように書いてきましたが、国民の多くに潜んでいるといわれる痔。適切に対応して快適に生活をしたいものです。
10月
07
2010
今日は痔のお話をします。うっかり食事をしながらこのページをご覧になった方は、大変申し訳ございません(笑)。
○痔の種類
時に種類があるのはご存知でしょうか?痔核(じかく)、痔瘻(じろう)、裂肛(れっこう)という3種類があります。
○痔核とは…
痔核とは『いぼ痔』とよばれるもので過度のいきみなどによって局所的な血行障害が起き、皮膚にコブとなって血管が浮き出た様子を言います。
治療法は痔の酷さの程度により、軽症であればいいのですが、重症であれば手術を考えねばなりません。
またどうしても出血をおこすことがあり、そんな時には硬化療法や5%フェノールアーモンド液を使っての止血になります。
○痔ろうとは…?
痔ろうとは『穴痔』とよばれるもので、下痢などを起こした際に傷ついた肛門に便が進入してしまい、その結果膿を作ってしまいます。こうなると切開するしかなくなるのですが、切開したところにまた便が入ってしまい、次にはより大きく切開せざるを得なくなる。そんな事を繰り返していくうちに大きなポケットになってしまい、根本的な手術をしなくてはならなくなるのです。
○新しい治療が出てきました。
最近新しい治療法が出てきました。
それは中国の消痔霊という、古来からある薬を応用したもので、硫酸アルミニウムカリウムタンニン酸という注射液です。これを痔に注射することで小さくできるのです。個の進歩によって痔の治療が“日帰り”で出来るようになりました。
ただしこの治療に適した状態は限られており、熟練した医師の見立てで治療法の選択は決定されます。
今日は主に痔の手術に力点を置いてお話をしました。次回は薬物療法のお話です。
10月
06
2010
子宮頚がんワクチンについてよくあるご質問です
ワクチンの副作用はどんなものがああるのか?という質問をよく受けます。
副作用は注射を売った部分が少し腫れたり硬くなったり、あるいは触ると痛みが伴う場合があります。これはインフルエンザワクチンなどでもあることで、心配はいりません。
また頭痛・吐き気・下痢などの報告もありますが、大事にいたっていないようです。
さらに全身的なアナフィラキシーショックという反応が、稀ですが発生することがあります。これは大変に危険な反応なので、注射をしてしばらくは院内にいていただくことをお願する根拠になっています。
10月
06
2010
愛知県海部郡蟹江町でも子宮頚がんワクチンの助成が始まりました。町民の方で対象年齢の方であれば、どなたでも受けられます。
今日はそんな中でも外来において、患者さまから受け付けたよくある質問内容についてのお話です。
Q,ワクチンは何回接種するのでしょうか?
ワクチンは合計3回接種していただきます。
Q,ワクチンを受ければ、もう子宮頚ガンからの恐怖から解放されるのでしょうか?
理論的にはかなり高い確率で解放されると考えていただいていいと思われます。
ただし、100%ではないので、定期的な子宮がん検診を受けられることをお勧
めします
10月
06
2010
タバコの増税により3割ほど値段が上がりました。それを機に禁煙に踏み切る方が殺到しています。
当院でも禁煙のお手伝いをさせていただいているのですが、禁煙のお薬が卸問屋さんにおいても品切れの現状です。
よってお問い合わせを頂いても、お待ちいただくような状況になっております。入荷次第御自宅か携帯電話に連絡をさせていただいて、そのうえで来院していただいています。
大変ご迷惑をお掛けしておりますことを、おわび申し上げます。
10月
06
2010
時々『仕事の都合で海外に赴任することになりました。子どものワクチンをどうしたらいいでしょうか?』という相談を聞きます。
きょうは海外と比較した、日本のワクチン事情についてのお話です。
○まだまだ…ですね。
日本はワクチン後進国だと言われています。それは他国では政府の補助のもと全額国の負担で接種してもらえるワクチンが、全額自己負担で接種せねばならないという現実がまだまだあるからです。海外で有効性が確立しているのに、なかなか国の負担で接種できない。どうしてだろうと残念な気持ちにさせられます。
○これでもちょっとは、良くなってきた方です
そうはいっても最近話題のHibワクチンや肺炎球菌ワクチン、子宮頚がんワクチンなど、自費とは言え接種できるようになってきました。以前は薬品としての承認すらされていないというありさまで、少しは改善されてきているのです。
○同時接種という方法
諸外国では数種類のワクチンを同時に接種するということが当たり前のように行われています。一度の接種で5~6種類の免疫が獲得できるというのは、とても効率的で共働きが当たり前のこの世の中において効果的かと思います。しかし、厚生労働省は同時接種は医師の判断において…と及び腰です。そのため同時接種はあまり行われていないのが実態のようです。
○今後の流れ…
今後日本ではロタウイルスのワクチンが発売されることが決まっています。また三種混合ワクチン(DPT)と不活化ポリオワクチンとの四種混合ワクチンが開発段階にあり、いずれ市場に出てくる予定です。
あるいは昨年のインフルエンザパンデミック以降、厚生科学審議会の感染症分科会に『予防接種部会』と言うものが立ち上がりました。ここで予防接種後進国の汚名を返上するべく話し合いがもたれると聞いております。
一刻も早く世界の当たり前が日本の当たり前になるよう、改革をしてほしいですね。