8月 11 2010
高血圧診療の落とし穴その2
昨日に引き続き高血圧診療の落とし穴についてのお話です
○飲まれているお薬が問題になる場合があります
腰やひざの痛みで整形外科から痛み止めを頂いている方は要注意です。この薬は血圧の薬の効果を妨げる作用があります。
また、漢方を飲まれている方も要注意です。甘草という成分が血圧を高くする作用があるので、やはり薬の効果をうち消してしまうのです。
そのほか抗うつ薬やステロイド、血液の量を増やすエリスロポエチンなども血圧が高くなってしまいます。
○全く違う原因が潜んでいる場合もあります
一般的にみなさんが想像される高血圧というと動脈硬化が原因のことを指しますが、そうでない原因で高血圧になる場合があります。
何らかに理由でカテコールアミン・レニン・アルドステロン・コルチゾールといったホルモンが産生されると高血圧の原因になる場合があるのです。
見た目にはなかなかこのようなホルモンが産生されているかどうかは分かりませんし、治療の方向性も変わってきてしまいますので、高血圧と診断されたら血液検査をしていただいて“原因がどこか?”を探していただくのが良いと思われます。
以上のように高血圧治療の落とし穴についてお話してきました。最近は1日1回飲めば済むお薬が多いようですが、実際のところ1日2回が一番効果があるようです。
それは朝の血圧が高い人が多く、朝晩に分けて朝の血圧をコントロールするのが良いからだそうです。
きちんと賢く血圧コントロールをしましょう。
