7月 22 2011
花粉症の薬物治療
今日は花粉症の薬物治療のお話です。
○まずは鼻の洗浄をしてください
鼻洗浄はかなり効果があります。寝ているときは花粉は鼻につきっぱなしなので、花粉は粘膜に作用し続けています。その点寝る前にしておけば朝がかなりスッキリした状態で起きられます。『鼻クリーン』という器具を使って水溶性アズノールといううがい薬をお使いになられるのが良いでしょう。
○抗ヒスタミン薬が中心です
花粉症の場合抗ヒスタミン薬というカテゴリーの薬が治療の中心です。
ヒスタミンとは花粉が体内に入った後に、身体においてアレルギー反応を起こさせる物質です。これに対抗する薬を抗ヒスタミン薬というのです。
○眠気は少なくなりました
抗ヒスタミン薬というと眠気のことがクローズアップされます。
花粉症の薬を飲むと車の運転が出来ないと言われてきました。しかし最近発売された薬はそのようなことが少なく、よって車の運転も十分出来ます。
○くしゃみ、鼻づまりには…?
花粉症の症状としてくしゃみ・鼻づまりがあります。このような症状にはどのように対処すればいいのでしょうか?
くしゃみには抗トロンボキサンA2薬、鼻づまりには抗ロイコトリエン薬というカテゴリーの薬が効果があると言われています。
また内服薬だけではなく点鼻薬も効果的です。ステロイドの点鼻薬は鼻づまりに良いといわれています。
○眼のかゆみには…?
眼のかゆみには鼻づまりの時と同じように、眼薬を使うのが良いとされます。
また眼の症状を抑えることで花の症状がある程度軽減できると言われています。うまく使うと良いと思われます。
○花粉症が始まる前に…
近年提唱されてきていることで、花粉が飛び始める前に治療をスタートするといいと言われています。だいたい2週間前に治療を始めると効果抜群といわれています。
来年の花粉症シーズンにはぜひとも検討されることをお勧めします。
○古いお薬を使うこともあるんです
花粉症が一気に始まってしまい、どうにもならなくなっている方には古いタイプのお薬を使うのが良いとされています。セレスタミンという薬は抗ヒスタミン薬にステロイドが入った薬ですが、これを数日間使ってそののちに通常のお薬にスイッチしていく治療がいいとされています。ただし良く効くので“また欲しい”と言われますが、ステロイドを長期間使うと身体に良くないので、本当に耐えられない数日間を乗り切るための薬と思っていただけると幸いです。
今日は花粉症の一般的な治療についてのお話でした。